桑のちから - 永源寺マルベリー
古い歴史を持つ『桑』
桑が日本に伝来したのは弥生時代中期、中国から養蚕技術と共に伝わりました。 桑の葉を食べて絹を生み出すカイコは、お蚕さまと呼ばれて大切にされ、万葉集には「筑波嶺の 新桑は繭の 衣はあれど 君が御衣し あやに着欲しも」
「たらちねの 母がそのなる桑すらに 願へば衣に 着るといふものを」
など、 蚕や桑を詠んだ歌がいくつもあり、人々の身近な存在であったことが伺えます。
漢方薬として
桑の歴史は紀元前シルクロードの時代までさかのぼります。中国では養蚕だけでなく、果 実、葉、枝、根・・すべてを漢方薬として活用してきました。実を乾燥させた「桑椹そうじん」は冷え性や不眠症に。
桑の葉には補血作用があり、目や肝臓の疲れ取りに。
「桑白皮」とよばれる根や茎の皮の白い部分は消炎にと、様々な働きで人々の体を癒してきました。
日本でも鎌倉時代の頃からその効能は知られており、禅宗の開祖、栄西は著書『喫茶養生記』の中で『桑の葉をお湯で煎じて飲めばよい』と書き記しています。
桑ならではの力!
近年は科学的検証が行われ、健康に有効な成分が次々と明らかになってきました。中でも桑特有の「DNJ」1-デオキシノジリマイシンは血糖値の上昇を抑制する働きがあり、注目を集めています。通常、食事で摂取した糖は小腸で糖質分解酵素と結合し、吸収されることで血糖値が上昇します。ところがDNJの構造は糖とよく似ているため、酵素は間違えてDNJと結合してしまいます。つまり、DNJが酵素の働きを阻害することによって血糖値の上昇を抑えるのです。そして分解されなかった糖は大腸へ届くと善玉菌のエサになり、お通じの改善にもつながります。
弊社はこの成分に注目し、たくさんある桑の品種からDNJが多い品種を選んで栽培しております。 他にも、食物繊維やカルシウム、亜鉛、鉄などを多く含んでおり、血糖値が気になる、貧血気味、お通じを良くしたい方におすすめです。